2021年03月11日
屋根は普段生活している中でなかなか直接見ることがなく、傷んでいても気づきにくい場所です。リフォームの目安は築10年以上とされていますが、その理由についてご紹介しましょう。
屋根塗装は築10年が最適な理由
スレート瓦の屋根に関しては、築10年程度を目安にリフォームで屋根点検、状況に応じて塗装することをおすすめします。10年を目安とする理由は以下の2つです。
屋根塗料の耐久性が10年前後
新築の時には、現場で塗装するのではなく、工場塗装品として塗装・加工された状態で施工され、家を守る働きをします。しかし、少しずつ雨風や紫外線などの影響を受け塗料が劣化し、10年ほど経った頃には十分な機能性を保てなくなるのです。
代表的な塗料と、耐久年数の目安は以下の通りです。(リフォームで塗装した際の耐久年数なので新築時の目安とは異なる場合があります。)
- アクリル系塗料…3~5年
- ウレタン系塗料…8~10年
- シリコン系塗料…10~15年
- フッ素系塗料…15~20年
アクリル系塗料は耐用年数が短い関係から屋根塗装ではそれほど使われていません。新築住宅ではどの塗料が使われているかは、それぞれ確認が必要です。ウレタン系塗料、またはシリコン系塗料が使われている場合は10年前後を目安に屋根塗装を検討すると安心です。
築10年までに起こる劣化症状
屋根は少しずつ劣化し、年数が経過するごとに様々な症状が現れるようになります。特に劣化がひどくなるのが築10年ころです。
最初に現れる症状は、変色です。新築時の屋根は少々のツヤがありますが、毎日紫外線を浴びたり、雨風を受けたりすることによって塗膜が傷つき、環境によっては新築でも早ければ築1年ほどでツヤがなくなってしまうことがあります。
築5年~6年程度になると、紫外線と雨による屋根材表面の退色が見られるようになります。例えば、黒い屋根ならグレーに近づき、濃い緑色の屋根は薄い緑色に近づきます。これは、塗装の劣化を示すサインでもあります。
更に塗装の劣化が進み、コケやカビなどが発生しやすくなるのが築6~7年目あたりです。また、約8~9年頃になると屋根の板金の隙間を埋めているシーリング材が劣化してきます。シーリング材が切れて雨水が中に入ると、すぐには雨漏りしませんが、雨漏りの原因になることがあります。
築10年ほど経過すると新築時の塗装がほとんど役割を果たさなくなり、屋根材が反ったりするなどの変形や劣化が進行するケースも多いため、放置しないようにしましょう。また、初期の施工不良が発生している場合はこれよりも早い段階でトラブルが起こることがあります。
もし築10年を超えて屋根塗装をしなかった場合
築10年を経過しても屋根塗装をすることなく放置した場合、大きなトラブルに繋がってしまう恐れがあります。地域によっても気候や環境が異なるので、必ずしも築10年ですぐに大きなトラブルが発生するわけではありません。しかし、適切なタイミングで屋根塗装せずに放置してしまうと、徐々に劣化が表面化し、機能性や美観が低下します。
屋根材の下のアスファルトルーフィングが傷んでくると雨漏りが発生したり、変形してしまった屋根材が強風を受けて屋根が飛んだりする可能性もあります。
適切なタイミングでリフォームすれば屋根塗装だけで済んだのが、放置したことで大がかりな修理が必要になってしまい、費用が高額になるケースも少なくありません。定期的にメンテナンスを行うことは修理費用を抑えることにもつながるので、早めに対応しましょう。
住宅によって適切な屋根塗装のタイミングは異なる
住宅環境により、基準としてご紹介した築10年程度よりも早いタイミングで屋根塗装が必要になるケースがあります。例えば、夏場が非常に暑い地域や、冬に大雪が降る地域、台風の影響を受けやすい地域などは、そうでない地域に比べて早く屋根が傷んでしまうため、「まだ10年経っていないから問題ない」と考えるのではなく、気になったタイミングでリフォーム会社へのご相談をおすすめします。
自分で直接屋根に登って状態を確認するのは難しいため、劣化している可能性を考え、プロに相談してみることをおすすめします。BXゆとりフォームではお家の健康状態を無料診断していますので、屋根の状態が気になる方は一度ご相談ください。