2019年10月17日

お役立ちコラム 外壁塗装 10.外壁塗装を長持ちさせるために大切なこと
外壁塗装の耐用年数は、メーカーで公表している数字と、実際の家で塗装した場合とでは、同じにはならないことが多いです。 塗装した塗料の種類や、建物の外装材(サイディングやコンクリート等)、施工時の作業内容によって異なってきます。 また建物の紫外線・雨・風の影響を受ける環境によっても、塗料がダメージを受けるスピードが異なるため、期待できる耐用年数が変わってきます。

1.塗料にはグレードがあり、耐用年数が変わります。

外壁塗装の塗料は、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料等の種類があり、それぞれグレードが異なります。
グレードが高い塗料は、価格も高くなりますが、フッ素塗料、無機塗料といった上位グレードの塗料は、紫外線・雨に対抗する耐候性が高いため、期待できる耐用年数も長くなっています(フッ素塗料は期待耐用年数約15年~20年。無機塗料の場合、20年~25年)。
但し断熱塗料といった特殊機能のついた塗料もあるため、価格が高いからといって全て耐用年数が高いわけではありません。
また同じ塗料でも、メーカー等で塗料内の主力成分の含有率が異なり、主力成分の含有率高い程耐久性は高くなり、耐用年数は長くなります(フッ素塗料のフッ素の含有率が異なれば、耐用年数が変化します)。

2.建物の外壁材と相性の良い塗料のほうが、耐用年数も長くなる

建物の外装材と塗料には、相性が存在します。
住宅では使用されていることが多い窯業系サイディングボード、金属系サイディングボードか、モルタル壁、ALCパネル、鉄筋コンクリートの壁といった種類があり、それぞれに適した塗料を使用することで耐用年数が長くなります。
逆に相性の悪い塗料を使うと、数年でひび割れ、剥がれといった問題が発生します。

3.施工ルールを守らなければ期待耐用年数は縮まる。

期待耐用年数を全うできるかどうかは、ケレン作業(旧塗料の剥がし作業)、目荒らし(表面を細かいざらざらした状態にする作業)、高圧洗浄といった塗装の際にしっかりと外壁の状態を整えられるかどうかによって変わります。
リフォーム会社・外壁塗装業者との打合せ・見積りの際は必ず確認したいポイントになります。

外壁塗装の劣化の判断基準

外壁塗装の劣化の判断基準となるポイントを解説します。
外壁塗装の劣化の主な原因は太陽による光です。
太陽光の紫外線・熱によって、塗装の樹脂を破壊されることで劣化が進みます。
太陽光の当たり具合で状態が変わるため、建物の南面は特に劣化が早い傾向があります。もう一つは、雨・風が劣化の原因となります。
劣化が進んでいくと雨漏りの原因となり、住まいの寿命にも影響してきます。
主な症状

ひび割れ

幅0.3mm以上の場合は補修が必要です。0.3mm程度まではヘアクラックと呼ばれます。0.3mm以上ですとVカットして補修できる幅まで広げ、処理をしてから塗装します。

外壁の色褪せ

塗料の色の元となっている顔料の成分が劣化して、色が変化します。また酸化等の化学変化を起こして色が劣化します。

チョーキング

外壁を手で触ると粉状のものが付着する現象で,「白亜化現象」とも呼ばれます。塗料の中の合成樹脂が分解され、顔料が粉状になって表面に出てきたものになります。

塗膜の剥がれ

塗料と外壁がしっかり密着せず取れてしまう状態です。そのままにしておくとさらに剥がれてしまいます。

苔(こけ)・藻・カビの発生

日の当たらないところ、ジメジメしたところに生えるイメージの藻やコケですが、太陽光があっても比較的大丈夫な種類もあり、その種のものが屋根や外壁で繁殖していまいます。カビは水分が染み込みやすい箇所、長く滞留する部分に発生します。

錆の発生

サビは金属の腐食が進行し発生する「金属酸化物(腐食生成物)」です。時間が経つと外壁の防水機能が落ちてしまい、鉄の部分に水と接触が多くなり、サビが発生します。
以上の事が見られてきたら、外壁塗装の検討をお勧めします。


外壁塗装の効果が期待できる期間は、塗料の種類によっても変わってきます。各塗料メーカーからたくさんの種類の塗料が発売されていますが、塗料に含まれる主な成分によって、大きく種類が分けられています。
また塗料の原液を溶かす液が、水性なのか油性なのかでも変わってきます。
同じ塗料であっても、期待できる耐用年数が異なるのは、主成分の割合であったり、使う顔料が異なっていることで(日差しの影響に強い色、弱い色があります)耐用年数が変化します。
また注意したいのは、メーカーが商品に記載されている耐用年数は、耐用年数ギリギリまで性能を保持するというもので、剥がれ等がないというものではありませんので注意が必要です。

アクリル系塗料  4~7年

・金額が安い
・比較的汚れやすい。耐久性が低い
・最近では、あまり使用されない。

ウレタン系塗料 8~10年

耐久度は安定
・比較的安め
・アクリルより汚れや色褪せに強く耐久性も高い
・シリコン塗料が流通する前に主流だった商品。

シリコン系塗料 8~15年

・一番屋根外壁塗装で使用されている
・使用実績も多く耐久性等も実証、また職人も使用件数も多いため、扱いなれている。
・耐久度に実績がある。
・防カビ性・防藻性・汚れ・色落ちなどの基本性能が高い

ラジカル系塗料12~15年

・2012年発売の新塗料。
・フッ素より金額は安い
・耐久度は高め、実績は少ない。

フッ素系塗料 15~20年

・耐久度は高め。光沢感がある
・耐用年数は高く、結果として塗り替え回数も少なくて済みトータルコストが高くなる
・防汚性も高い

無機系塗料 20~25年

・シロキサン結合塗料(ガラスや陶器と同じ化学結合した塗料)
・耐久度、耐候性はトップクラス
・金額は高め

光触媒塗料 15~20年

・耐久度は高め。
・自然の力で壁を綺麗にする
・金額は高め

遮熱系塗料 15~20年

・熱を反射、室内を快適に。
・エコ・省エネに配慮した塗料
・金額は高め

一般的に流通している塗料ですので、見積り提案の際に、どのクラスの塗料を使っているかを知っておくと判断しやすくなります。

耐用年数順に序列をつけると 無機塗料・光触媒塗料>フッ素塗料・遮熱塗料>ラジカル系塗料>シリコン系塗料>ウレタン系塗料>アクリル系塗料という順番になります。

アクリル塗料が主流の時は、5年~10年以内で劣化してしまうため、5年おきの塗装がベストでしたが、近年では、10年~塗装性能の保持が期待できるようになっていいます
但し新築時、1回目の塗装(10年後の塗装)、2回目の塗装(20年後の塗装)では、塗装する下地が変わっていることもあり、耐用年数がズレる場合があります。
それは、各塗料メーカーが「促進耐候性試験機」と呼ばれる、試験機を用いて、塗料の耐久性・耐用年数を検証して数値を出していますが、試験機での実験なので、雨風太陽にさらしての数字でありません。そのため実際に使用した際の耐用年数が異なってきます。

外壁塗装を長持ちさせるためのポイントを紹介します。
ポイントは以下の3つになります。

1塗料に関して
2施工に関して
3メンテナンス

1. 塗料に関して

① できるだけ高いグレードの塗料を選ぶ 

いままで記載したように塗料にはグレードもあり、高いものを選ぶことで長い耐用年数が期待できます。耐用年数が高ければ、塗り替える回数が少なくて済むのでトータルコストは少なく済むことも多いです。

② 防水性の高い塗料を選ぶ 

外壁にヒビが入った場合、そのヒビに合わせて伸びる性能を持つ塗料があります。ひび割れを防ぐだけでなく、ひびから雨水が入ってくるのを防御し、雨漏りや建物の腐食をガードします

③ 「溶剤系」「2液型」「ツヤ有り」の塗料を選ぶ

塗料は薄めて使いますが、薄める液に2種類あり、水で薄めて使う「水性塗料」、シンナーを薄めて使う「溶剤塗料」があります。「溶剤塗料」のほうが若干耐用年数が長くなります。

また塗料と硬化剤が最初から缶の中で混ざっている「1液型」、塗る直前に主剤と硬化剤が入った「2液型」でも違いがあります。
さらに塗料と硬化剤が一つの缶の中で混ざっている「1液型」と、塗る直前に主材と硬化剤が入った別の缶を混ぜて使う「2液型」という種類の違いもあり、これらも耐用年数は若干異なります。溶剤系・2液型を選べば期待耐用年数が上がります。
但し溶剤系塗料はシンナーを使うので、臭いの問題と2液は混ぜる手間が必要になるため費用が上がるデメリットがあります。

④ 塗料はツヤ無し

④ 塗料にはツヤ無し、3分艶、5分艶、7分艶、ツヤ有り、といったツヤを選ぶことができます。ツヤをなくすために「添加剤」を配合しますので、ツヤがないほうが耐久性もやや下がります。ツヤには防汚効果によって雨水や汚れを防ぐ機能もあるため、耐用年数にも良い効果を与えます。

2. 施工に関して

塗装は塗料だけ購入しても完成になる商品ではなく、職人によって塗る手間が必要な半製品のため、耐用年数の施工の品質で左右されます。

① 下地処理をしっかりとする各工事の工程をしっかり実施することが重要です。

塗装前の作業は以下の通りです。
高圧洗浄 外壁屋根表面の汚れやカビ、旧塗膜等を、高圧洗浄機を使って洗い流します。

ケレン作業 鉄部の錆や洗浄できなかった旧塗膜等をサンドペーパーでそぎ落とします。
目荒らし 表面がつるつるしている部位(塗料が定着しにくい金属や木部等)に、あえてヤスリ掛けして、塗料が定着させるための作業(金属の手すり、金属サイディングボード、玄関ドア、ウッドデッキ等で行われることが多い)
ひび割れ補修 深いひび割れを、塗装前にシール材で埋めておきます。主にコンクリート壁、モルタル壁で行います。下地処理がしっかりしていないと、塗料がしっかり定着しないため、耐用年数通りのパフォーマンスが発揮できません。
3回塗り以上実施
どのグレードの塗料にも当てはまることとして、下塗り、中塗り、上塗りという3回の重ね塗りを行うことが必要があり、メーカーの使用説明書にも記載しています。また塗料が定着しにくい場合は、4回塗ったほうがよい場合がありますし、一部クリヤー塗装で2回塗りを推奨している塗料もあります。

3. メンテナンス

家の周辺をケアすることで、外壁がダメージを受けにくくすることも耐用年数を伸ばすには必要です。建物の北面は、日当たりが悪く、ジメジメしがちなので、植え込みが多いとさらり湿気が困りやすく、カビや藻が生えやすくなります。物を置いたりするのを気を付けて、風通しを良くするのも大切です。
生えてしまったカビ、藻については、できる限り見つけたらホースを使って水をかけ、軽くスポンジでこすり落とします(落ちない場合は、外壁専用薬剤を使う等で対応)。カビや藻はそのままだと広がってしまうので、できるだけはやく掃除しておくほうが有効です。

信頼できる会社に依頼するのが大切

屋根・外壁塗装は、塗料だけでは完成した商品といえず、実際に職人が壁に塗って完成するリフォームになります。
そのためユニットバスやトイレ、キッチン等の水まわりのリフォームのように、完成された商品を設置するというのとは異なるため、「半製品」と呼ばれます。
どんなに優れた塗料も、施工する塗装職人によっては、そのパフォーマンスが発揮できません。

信頼できるリフォーム会社・屋根外壁塗装業者に依頼することが大切になります。
選定の基準はいろいろとありますが、地域密着で工事していることや、施工件数、会社規模、所有資格者数等、また現地調査での対応や見積内容を元に判断することをおすすめします。
施工に関しての保証内容の確認も同様です。

耐用年数通りのパフォーマンスを実施できる工事会社を探すように心がけて、現地調査の際にいろいろと質問して確認するのが大切になります。

外壁塗装を長持ちさせるには

近年グレードの高い塗料も多く発売されています。
グレードの高い塗料をしっかりと塗装する事が、長持ちのコツとなります。
しっかりと施工するためにはよいリフォーム会社を選ぶ必要があります。
その一つの判断として保証期間や施工実績がありますので、見積の際にはその点も確認されることをおすすめします。

「外壁塗装を長持ちさせるために大切なこと」塗装した塗料の種類や、建物の外装材(サイディングやコンクリート等)、施工時の作業内容によって異なってきます、、、.。 BXゆとりフォーム外壁塗装・屋根塗装/リフォーム専門サイトのお役立ちコラムです。屋根・外壁リフォームの「施工」「費用・相場」「費用の算出方法」「施工事例」「お役立ちコンテンツ」「実際のチェックポイント」等、リフォーム専門店の視点で紹介します。 外壁塗装・屋根塗装もリフォームするならBXゆとりフォームへお任せください。 東京・神奈川・埼玉・千葉で累計38万件以上の施工実績。東証プライム市場上場文化シヤッターグループのBXゆとりフォーム。
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